* 内容に禁止用語が含まれているので、投稿できません。めげないよぅぅ~だ🐰続きだ😡
釣りの帰りに起きた、ほんの少し不思議なこと
(TORQUEという携帯)
彼女の問いにうなずこうとした、その瞬間だった。
ピッ──
静かなホームに、ふたつの同じ電子音が重なって響いた。
自分の手の中のTORQUEがわずかに振動し、同時に、彼女のTORQUEの画面にも光が走る。
(……え?)
思わず互いのスマホを見合う。まるで鏡のように、同じタイミングで通知が点滅していた。
「……今の、聞こえました?」
彼女が少し驚いた声で言う。その表情は、怖がっているわけではなく、“ありえない偶然に触れたときの静かな戸惑い”だった。
自分のTORQUEを開くと、通知欄に見慣れないアイコンがひとつ。
『写真が届きました』
送り主の名前は表示されていない。ただ、時間だけが記されている。
──17:42
その時刻に、心当たりがあった。ちょうど釣り場で、夕陽が川面に落ちる瞬間を撮った時間だ。
「……私のも、同じです」
彼女がそっと画面を見せてくる。そこにも同じ通知。同じ時刻。
そして、彼女の画面に表示されたサムネイルは──
自分が撮ったはずの、あの川の夕景とまったく同じ構図だった。
ただひとつ違うのは、その写真の中に、自分の記憶にはない 誰かの姿 が写っていること。
川辺に立つ、黄色いTORQUEを持った後ろ姿。
写真のサムネイルを開こうとした指が、ほんの一瞬だけ止まった。
17:42。
その数字を見た瞬間、胸の奥に、微妙な違和感が揺れた。
(……おかしいな。)
その時間、自分はまだ川にいなかった。釣り場に着いたのは仕事を終えてからで、川に立ったのは18時を少し過ぎた頃のはずだ。
「……17時42分って、変ですよね」
思わず口にすると、彼女も自分の画面を見つめたまま、小さくうなずいた。
「私も……その時間、この駅にいませんでした。まだ家にいましたから」
二人の間に、説明のつかない“ずれ”が静かに積もっていく。
風が吹き抜け、ホームの古い看板がカタリと揺れた。
意を決して、写真を開く。
画面いっぱいに広がったのは、確かに自分が知っている川の夕景だった。
ただ──
その光は、17時台のものではなかった。
夕陽が沈む直前の、18時過ぎのあの独特の橙色。川面に長く伸びる姿の影。空の色の深さ。
どれをとっても、自分が撮った“あの時間”の光そのものだった。
「……これ、どういうことなんでしょう」
彼女の声は震えていない。ただ、静かに、確かめるように響いた。
そのとき、写真の右下に小さく写る 誰かの姿 が目に入る。
黄色いTORQUEを持った後ろ姿。
そして──
その姿の向きが、17:42の太陽ではありえない方向を向いていた。
まるで、写真の“時刻”だけが別の世界のものみたいに。
これでおわります。「禁止目録」.........................