男の釣り人が渓流に入って来ると、山の女神は鹿や猪などの獣に姿を変えてこっそりと後を付けて来ます。
女神は動物の姿で少し離れて、男の立ち振る舞いを観察し続け‥その人柄と成りを見極めるのです。
やがて、男がそのお眼鏡に叶うと判断すると、動物から女神に戻り、女神は初めて男の前にその姿を現します。
驚いている男を尻目に、女神は男の手を引いて、自分に付いて来るよう促します。 男は女神の美しさに魅了され、誘われるままに山道を付いて行くと‥やがて小さな山小屋が現れ、そこでもてなしを受けます。
そして一夜を共にした翌日、男は一度家に帰されるのですが‥街に戻っても渓流で出会った女神が忘れられずに気もそぞろ。仕事は手に付かず、女房の話しもうわの空。居ても立ってもいられなくなり、憑かれたように、また渓流の山へと戻ってしまいます。
それっきり男は帰って来ません。どんなに捜索しても、山小屋に続く道が発見される事はありません。
女神が山菜を採り、男がイワナを釣る、質素ですが楽しい日々。 仕事、お金、人間関係といった下界のしがらみから解放された魂の楽園。 女神は男を大事にし、次第に男は下界に残して来た家族の事すら忘れてゆきます‥
やがて長い歳月が過ぎ、女神と仲睦まじく暮らして来た男も年を取り‥女神に看取られながら最後の時を迎えます。 男が息を引き取って‥その後、どんなに悲しみに暮れても、男は帰らず。 年を取らない女神は、若く美しい姿のまま、独り取り残されるのみ。

それでも時が経てば、やがて女神は次の伴侶を求め、再び沢に降りて行きます‥そして永遠に続く男たちの輪廻転生。
以上が、われわれ渓流フィッシャーマンが源流に魅せられる本当の理由なのです。
解禁を待ちわびて気もそぞろ。 普通の人には理解できない釣りキチの謎‥お分かりいただけたかと思います。
そう、渓流に魅せられた男達は、みな女神に出会っているのです。
今回の写真
アイキャッチ画像 秘密の隠し沢にある魚止めの滝。アオバズク営巣地の近く。
2枚目画像 奥日光の西湖近くで遭遇した雌鹿。
3枚目画像 霧降高原の隠れ三滝のひとつ、丁字の滝付近の沢のほとり。
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投稿を表示🎶タンホイザー序曲🎵を思い出します
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投稿を表示浪漫ですね。現実と夢の境界の狭間 時を待つ漢の目には獲物がいる、
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投稿を表示なかなか深いお話ですね。
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投稿を表示ロマンチックなお話ですね
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投稿を表示男にとっては夢のような生活ですね~
残された家族には申し訳ないけど、私もこんな風に人生を終えたいです。