TORQUEと街歩き~その時~ 1
秋の気配が混じり始めた午後のアスファルトに、ふと長い影が伸びる。
ポケットから取り出したゴツい相棒――TORQUEのガラス面に、通り過ぎる雲の形が映り込んだ。
防水・防塵、そして耐衝撃。山や川のフィールドだけでなく、こんな見慣れたコンクリートの街歩きでも、この武骨な重みは妙な安心感をくれる。
目的などなかった。ただ、いつもより一本一本路地を曲がってみようと思っただけだ。
古い商店街の裏手、錆びかけたトタン屋根の隙間から、名もなき野草が力強く芽吹いている。足を止めてTORQUEを構え、マクロレンズ越しにシャッターを切る。
画面の向こう、コンクリートの割れ目に宿る小さな生命が、驚くほど生々しく切り取られていた。頑丈なボディのシャッター音が、静かな路地に乾いた音を立てて響く。
「……変わらないようでいて、少しずつ変わっていくんだな」
呟きながら歩を進めると、記憶の片隅に引っかかっていた小さな看板が目に入った。
子供の頃、模型屋のガラスケースに張り付いて眺めていた、あの懐かしい箱絵のパッケージ。
ガラスの向こうで埃をかぶったソフビ人形や、古びたプラモデルの箱が、夕暮れの斜陽に照らされて微かに光っている。
ふと胸の奥がチクリと疼く。あの頃の自分と、今の自分。失ったものもあれば、手に入れたものもある。
傷だらけになりながらここまで歩いてきた足元を、TORQUEの堅牢なフレームがまるで肯定するようにずっしりと支えていた。

ポケットの中で、相棒のタフな感触をもう一度確かめる。
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投稿を表示渋い👍🍻
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投稿を表示今夜はTORQUEと、一杯のタリスカーがあれば良い‥😺👍️🥃