TORQUEトーク

2026/09/05 01:53

TORQUEと街歩き~その時~ 3



自宅の最寄り駅を降りると、夜風が一層冷たく感じられた。冷え切った空気が心地よく、コートの襟を少しだけ立てる。

家の玄関の扉を開けると、ほっとするような我が家の香りが迎えてくれた。

リビングの隅、物置の奥から引っ張り出してきたダンボール箱が、今日のところはそのままの姿で鎮座している。

中には、子供の頃に夢中になって組み立てた懐かしいプラモデルの箱や、パーツのランナーがぎっしりと詰まっている。

コートを脱ぎ、まずはキッチンへ。

グラスにたっぷりの氷を放り込み、グラスの縁を撫でるように冷たい炭酸水を注ぐ。

そこに、愛用のウイスキーを静かに傾けると、パチパチと心地よい音が弾けた。

スライスしたばかりの新鮮なライムをキュッと絞り入れ、マドラーで軽く一かき。

立ち昇る爽やかな香りと重厚な琥珀色の液体が、今日一日の歩みを静かに締めくくってくれる。

冷えたハイボールを一口含み、ふっと息をつく。

リビングのテーブルには、今日一日、ポケットの中で相棒として寄り添ってくれたTORQUEが無造作に置かれている。

画面を点けると、街歩きの中で何気なく切り取った路地裏の野草や、赤提灯の灯りが鮮やかに蘇った。タフなボディに刻まれた細かい擦り傷さえも、まるで自分だけの物語のワンシーンのようだ。

グラスを傾けながら、ダンボール箱から一つ、古びた箱を手に取る。

明日は少し、あの頃の続きを組み立ててみようか。

静かな部屋に氷の溶ける音が響く中、心地よい疲労感と確かな充実感が、ゆっくりと身体に染み渡っていった。




2件のコメント (新着順)
KKB
2026/09/05 11:25

乾杯🍻

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退会したユーザー
2026/09/05 04:46

TORQUEとウィスキーが奏でるショートストーリーに👍️🥃